モバイル端末向け燃料電池のデファクトスタンダード化を目指して
相沢幹雄氏をはじめとする7名で、日東電工時代の研究開発の成果をもとにスピンオフ、2006年にアクアフェアリー株式会社を設立。独自の水素発生材を武器に、モバイル端末向けの固体高分子型燃料電池(PEFC)の開発、事業化を目指す。
大手メーカーが開発を進めてきたダイレクトメタノール方式の問題点
これまでモバイル端末向けの燃料電池というと、ダイレクトメタノール方式が主流とされてきた。これはメタノールから改質器なしで発電する方法で大手メーカーが開発を進めてきたが、問題点も明らかになってきた。具体的には、メタノール分解の副生成物が電極に蓄積し触媒の活性を下げることや、メタノールが電解質膜に浸透して燃料の損失や電位の低下を招く「メタノールクロスオーバー現象」などがそうである。なにより、リチウムイオン電池と比べ起電力が低いため、ノートパソコンなど瞬間的に電力が必要となる用途には利用が難しいのではないかという懸念もある。
一方、水素を直接利用するPEFCは燃料電池部分は小型化でき、かつ起電力を高めることもできる。しかし、従来の発想では、水素の供給について高圧ガスボンベか重い水素吸蔵合金しかなく、モバイル端末向けには向かないものだとされてきた。
独自の水素発生材でカートリッジ全体を掌サイズに
アクアフェアリーでは、燃料電池部分の小型化に加えて、水素供給には独自の水素発生材を用いてカートリッジ全体のサイズが掌におさまる程度まで小型化させている。 現在は、京大桂ベンチャープラザではその品質の安定化・安全性評価などを行っている。
![]() 図1 アクアフェアリーの開発している燃料電池のプロトタイプイメージ |
NEDO光集積ラボラトリーでも、すぐに実用化とは行かないが、フェムト秒レーザー照射によりメタノールから水素を直接発生させる方法を研究開発しているので、情報交換・技術提供が行えればと考えている。




